私の開く英語教室ではウォームアップにまず、クラスに入った順からアルファベットのカードを並べることになっている。
これは幼稚園から6年生、どのクラスでも。
年齢の低いクラスでは、文字通りアルファベットを読めるようになることが目的。
そこからフォニックス(アルファベットの音の部分)を学習し、更に3文字からなる単語(例:CATなど) 4文字、5文字と、こども達の習得度を見ながら文字数を上げ、カードを使って指示された単語を作る作業を毎週行っている。
出来上がった単語を見ながら、 それに関連した質問をこども達に投げることで、レッスン前の軽いおしゃべりを楽しむこともでき、ウォームアップとしては最適だ👍
また単語1つとっても、年齢によってこども達の回答が違い、彼らの成長を感じる瞬間でもあり、私はこの時間が大好きだ。
例えば、smart (賢い)という単語を作った時、
Are you smart?
と、聞いてみれば、
低学年ではほぼ皆、元気に"Yes, I am!"🙋♀️🙋♂️と答えるのに対し、
高学年ではほぼほぼ"No, I'm not."😞と、謙遜することを覚えるらしい。
そして、Am I smart?
と、聞いてみれば、
低学年では"Yes, you are."と言ってくれ、
高学年では(特に男子)"No, You are not!" と、笑いのセンスを身につけるらしい😁
さて、話は逸れたがタイトルにもある「たかがABC、されどABC。」
この(アルファベット)カードセット1つで、いろんなことができるのは先に述べた通り。
それが故のタイトルでもあるのだが、もう1つ☝️。シンプルに、英語教室に通いたてのこども達がカードを並べるのをみていこう。
教室を開いてもう15年近くになるが、通いたてのこども達の大半は、習いたてのABCソング🎵でも歌いながら、Aから順番に並べていく。
そして、アルファベット26文字が完全に頭に入っても、やはり毎週Aから順番にきっちり並べていく。
そのやり方に、これまであまり疑問を持たなかったのだが、ある日、それとは全く違うやり方で、しかも早く並べ終わる子に出会った。
興味深くそのやり方を覗いてみると、その子に他の子のような決まったやり方はなく、Aから始める時もあれば、そうでない時もある。
むしろAから始めることの方が珍しく、カードを箱から取り出して1番上にでものっていない限り、Aから始めることはなかった。
どうも、横1列に並べるカードの数は決まっているようで、 その子の中で全体像はしっかりあるらしい。あとはパズルをするかのように、手に取る文字を次々と適切な場所に当てはめていく。
「たかがABC、されどABC。」なんとも奥が深いことよ。
どこでヘッドスパを受けても、頭が堅いと言われる私💧
真面目で、典型的なマニュアル人間。
もう少しリラックスして、柔軟に生きてみたらと言われ、自分でもそうありたいと思う。
時々現れるパズル型のこどもを見るたびに、私もそうなりたいと願い、またどうしたらそういった物の見方ができ、そして彼らはこれからどんな大人になっていくのか、楽しみで仕方がない。